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「ほら、胸を出して。私のカーネーションをつけてあげる」
…俺は今、猛烈に感動している!!
美加ちゃんは、自分のカーネーションを外すと、俺に一歩近づいた。
彼女は軽く頭を下げ、俺の胸元に淡いピンクの花をそっとつけてくれた。
息が届くほどの距離に、今美加ちゃんがいる。
「………」
「………」
長い沈黙の中、俺は彼女を自分の両腕でそっと包みこんだ。
流れるような長い髪、透き通るような白い肌。この感触、この感動を俺は忘れはしないだろう。
射し込む光の中、美しく輝く美加ちゃんのこの姿を、いつまでもずっと感じていたい…。
俺は美加ちゃんに向かって、思わず呟いた。
「時間よ、止まれ。…君は今美しい…!」
そうさ、君のいない世界なんて、考えられない!
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