夜の部屋と鎌の少女

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俺は立ち上がると真っ直ぐに部屋のドアを目指した。人間って凄い。そこそこ広い部屋でドアまでの距離もあるはずなのに、ものの3歩でたどり着いた。そして 「あ、開かない!?」 ありえない。鍵なんてかけてない。というかそもそもドアに鍵自体付けてない。だが、何度ドアノブを捻っても開けることができない。俺は少女の方を見る。 「お、おい。あんたがなにか細工でもしたのか?」 「は、はいぃ。お仕事に支障が出ないようにドアが開かなくなる呪いをかけたです。あ、声も外に聞こえないですよ?事前準備は万端なのです」 なんてことだ。ということは俺はこの謎の大鎌少女と密室で二人っきりってことか?それ以前に、なんか変な言葉が聞こえたような気もするが。
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