両刀使いの死神と恋は盲目な閻魔

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「まずはおかえり、淋子。いらっしゃい、司」 幽妃は二人を順々に見て、それぞれ言葉をかける。その声には威厳があり、俺は鳥肌が立った。 「でも二人には申し訳ないんだけど、ちょっと席を外してくれる? 私は彼に……」 そこで幽妃は俺の方に目を向けた。あれ? 気のせいか顔が赤い? 「彼に話さなくちゃいけないことがあるの。良いかな?」 「わたしは構いませんですよ」 「あたしも。適当にそこらへんをぶらぶらしとくよ」 「ありがとう」 「ユウ、シオは?」 話を聞いていたのか、シオが回転焼きを食べながら、幽妃に尋ねた。 「シオも、淋子達と一緒にいてくれる? これから大事な話をしなきゃいけないから」 「ん。わかった。リン、いっしょ」 「良い子ね」 そして淋子達三人は、部屋の外に出ていった。部屋に残されたのは俺と幽妃の二人だけだ。
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