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「おまっ、大丈夫か!?」
「だ、だだだ、大丈夫。平気。万事OK。何も問題なし」
幽妃はそう言うが、明らかにテンパっている。
「いや、だけど……」
「大丈夫!! 私なら大丈夫。少し焦っただけよ。本当に」
胸に手を当て、スーハーと大きく深呼吸すると、だいぶ落ち着いたようだ。まだ顔は赤いが。
「まぁ、本人がそう言うなら良いけど」
「ありがとう」
「それより、だ。俺はこれからどうすれば良い? 淋子に聞いたが、俺はもうあっちには戻れないらしいが」
「その件だけど、一つ提案があるの。というより、それしか無いんだけど」
「何?」
幽妃はデスクの引き出しから、一枚の書類を取り出した。
「あなた……死神にならない?」
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