両刀使いの死神と恋は盲目な閻魔

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俺は目を疑った。耳ではなく目だ。なんせ、目の前に出された書類の一番上には 『婚姻届』 そう書かれているから。しかもご丁寧なことに、幽妃の名前等はきちんと記入され、印まで押されている。 「あー、こういうのが冥界でのプロポーズなのか?」 「プロポーズ?」 「いや……それ、婚姻届だからさ?」 「……え?」 幽妃は手元の婚姻届を見、俺の顔を見、そしてまた婚姻届を見て、そのまま動かなくなった。 「…………………………ゥュュッ!!」 また奇声。正直、見てるだけでおもしろい。幽妃は再び慌てだし、また引き出しの中を漁り始めた。
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