両刀使いの死神と恋は盲目な閻魔

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「良いの?」 「ああ。なんか吹っ切れた」 「そう……じゃあ二つ目。二つ目は呪力を持っていること」 「え?」 かなり無理なところ来た? 俺ノーマルだぞ? 「呪力なんて持ってないぞ?」 「ううん大丈夫。あなたに呪力があるのは分かってるから」 「マジで?」 「淋子があなたの部屋に行った時、淋子の姿は見えていたでしょ? 私達の姿は普通、現世の人間には見えないのだけれど、呪力を持ってる人間は例外。私達の姿が見える」 なんてことだ。まさか自分が、そんな素質を持っていたとは。だけど現世では全く役に立たなかっただろうな。 「それに、閻魔の鏡を通しても確認できるから、あなたを見つけた時に分かってたわ。もし、あなたに呪力が無かったら連れてこなかったと思う」 「規則?」 「そう。呪力の無い人間を、死神を使役して冥界に連れてきてはならない、という規則があるから」 運命のいたずらか。幽妃が一目惚れしたのが俺で、俺は呪力を持っていた。だからここに来た。考えてみれば、凄い確率なんだろうな。
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