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「OK。お前が迷惑じゃないなら、俺はありがたく住ませてもらう」
「ほ、本当に!? 全然迷惑なんかじゃないわ!!」
幽妃の顔がぱあっと明るくなった。こいつはホント……あれなんだな。
「そっ、それじゃあすぐに行く!? 私も仕事無いから!!」
「ああ。良いけど俺の物とかは? 何も無いだろ?」
「それもそうだね……買いに行く? お金ならある程度、上から支給されるから大丈夫のはず」
「そうなのか。じゃあ心配ないか」
「うん。それじゃあ……」
そう言って、幽妃は立ち上がった。そして俺の横まで歩いてきて、
「行こうか。……閏」
恥ずかしそう顔を赤らめ、俺の名前を呼んだ。俺は顔が熱くなるのを感じた。
「あぁ。よろしく、幽妃」
きっと俺の声は震えていただろう。俺も幽妃に惚れた、とまでは行かないが、彼女をかなり意識しているのかも知れない。これからどうなるのだろうか。
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