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「そいで? シオちゃんはいつものかい?」
「ん。くろあん、ごこ」
シオは手をパッと開いて示す。まったく。なんつーかわいさだ。見ると、おっさんの顔もだらし無く緩んでいる。全世界共通なのか。
「幽妃ちゃんと兄ちゃんはどうする?」
「私も黒あんを。二つで良いです」
「俺は……」
ラミネート加工され、ガラスに貼られたメニューを見る。黒あんに白あん……まぁ、これで良いか。
「じゃあカスタードを二つ」
俺がそう言った瞬間、三人の動きがピタッと止まった。
「ん? どうした?」
見回すと、シオと幽妃は俺を睨み、おっさんは苦笑いしながら俺を見ている。
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