魂達の街と死神達の家

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「わ、分かったよ。おっさん、黒あん二つくれ」 「はいよ!!」 「分かれば良いのよ」 「ジュン、いいこ」 なんか釈然としないが、これでよしとしよう。おっさんが出来立ての回転焼きを手早く袋に詰めていく。 「はいお待たせ!! これはシオちゃんの分、5個入りね。こっちは幽妃ちゃんと兄ちゃんの分、2個入り。全部で630円になるぞ!!」 「ありがとう。お代は閏が払うわ」 「ども。おかね、ジュン、はらう」 「あ……やっぱり俺が払うんだな」 予想はしていた。俺は役場で貰った給付金を入れてる財布から、小銭で630円出して、おっさんに手渡した。 「まいど!! また来てくれよ!! 後、兄ちゃん、あんた頑張れよ!! いろいろと!!」 「あぁ、どうも」 俺は一言返事を返し、二人と一緒にまた歩きだした。
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