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テルは体を支える足も苦しくなっていく中で周りを警戒する。あと13発。いつ放たれてもおかしくない。そして10時14分になった時だった。
ドン。
テルの心臓がドキッと動く。辺りを見渡すと勇太がボールをかわしていた。そのボールはこっちへ飛んできている。
それを確認したテルはゆっくりと体を動かす。十分な距離を有していた。ボールがテルを横切った時だった。
ドン。
次はテルに放たれる。
チッと舌打ちをしながら前へ飛び込む。床で一回転した後、すぐさま立ち上がるテルにボールが放たれる。
ドン。
また床に転がる。ボールはなんとかかわせた。
立たなきゃ…
歯を食いしばり、テルは立ち上がった。
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