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時刻はAM3:00、早朝と言うには早過ぎ、深夜と言うには遅過ぎる時間帯。
何時もならまだまだ暗いはずのこの時間帯だがこの日は違っていた。
「おきろ!陽駆!」
慌だしく体を揺さぶる揚羽によって陽駆は起こされた。
「何だよ…昨日の話ならもう…」
と寝ぼけ眼で返す陽駆に対して揚羽は。
「ちげぇよ馬鹿!敵襲だ!」
その言葉にまだ半分寝ていた陽駆の頭が覚醒する。
「敵襲!?」
「そうだ!早く着替えろ、外で待ってる!」
既に隊服に着替えていた揚羽は先に出て行った。
「あ、あぁ…ちょっと待ってくれ」
急いで揚羽は着替えた、と言っても非番でも別に私服があるわけでは無いので上から防弾ベストと隊服を着るだけなので10秒もかからなかった。
「酷いなこりゃ…」
先に出ていた揚羽はそんな事をぼやいていた。
「揚羽、準備できたぞ…!」
「あぁ陽駆…見てみろよ」
そう言って彼が指差す方向には真っ赤に燃え上がる森が広がっていた。
呆然と見ていると二人に向かって走って来る影が見えた。
「おい、そこの二人!!」
「教官!!」
走って来たのは今回の訓練の教官だった。
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