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ピピピ――
「…………」
ピピピビビビッ!!!!
「……~~っうるせェェェ!!!」
ガシャン―
そんな音が耳に入ってきた。
え、ガシャン?
「……あー」
うつ伏せ状態で顔を横に向ければ、壁へと激突したであろう無惨な姿へと変貌した元目覚まし時計がいた。
なんてこった。
「やぁべ、今月もう二個目だよ」
つい先日に起きたことがデジャブです。
なんてこった。
数ヶ月前に高校を卒業し、4月から新生活を始めた私、桐島あずさ。
18年過ごした地元を離れ、都会デビューをしました。
前とは違う場所で、空気も水も淀んでいて慣れなかったものが、今となっては少し慣れてきた気がする。
あくまで、気がするだけ、だが。
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