1595人が本棚に入れています
本棚に追加
…ダダダダダダ!!!
「…くっ!…この…」
ジャックは両手に構えたライフルで眼の前の敵を次々と撃ち倒していた…
発射と共に鼻を突く様な硝煙の匂いが辺りを取り巻く…
…くそっ!
何なんだこの量は!
撃っても撃っても、後から次々と出て来やがる…
…肝心のあいつにもまだ出会えてないと言うのに弾がもう半分近く減ってしまっ…!…
ジャックは隣から新手のゾンビが近づいて来たのに気付くと片手で腰からハンドガンを引き抜き、直ぐさま引き金を引いた…
ゾンビの左眉の上辺りに弾は直撃し、体を一瞬痙攣させてそのまま崩れ落ちた…
奴が倒れたのを確認すると再びライフルを構えて周りのゾンビ共に弾を撒き散らした。
…その時だ。
「グギャァァァア!!」
「…!?」
一つの咆哮が響いた直後、突如としてすぐ前にいたゾンビの一部が横に吹き飛んだ。
…すぐにその理由が判明した…
…奴だ…
奴が仲間のゾンビ共をあの爪で薙ぎ払ったのだ…
「…やっと来たか…」
ジャックはそう呟くと引き金をおもいっきし引いた…
火花と共に弾は奴に向かって発射された…だが、奴はその攻撃を前に屈み込む様にして避けると彼に向かって走り込んで来た…
ジャックは急いで防御しようと銃を乱射した。
…数発は奴の腕や胴体に当たったものの、致命傷には至らず、そのまま右腕を裏拳の様に薙ぎ払った…
ジャックはそれをモロに喰らってしまい、数フィート先に吹き飛ばされてしまった…
「…ぐっ…かはっ!…」
口から軽く血が零れる…
だが、彼は直ぐさま銃を掴むと倒れた状態で奴に向かって発砲した…
…自分でも無駄だと解っているのだが…そうだとしても引かねばならなかった…
しかし案の定、奴は軽々とそれを避けて、まるで勝ち誇った様に雄叫びを上げた。
すると周りにいたゾンビ共が囲む様に彼に向かって近づいて来た…
「…万事休す…か…」
そう呟くと持っていた銃をその場に捨て、左胸に着いてる゙ある物゙を取り出した…
…それに付いてるピンを引き抜こうと口でくわえる…
「…あの世へ道連れだ…」
しかし次の瞬間、彼がそれを引き抜く事はなかった…
突然、何かの駆動音と銃声がこちらに近付いて来たのだ…
最初のコメントを投稿しよう!