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「…車は大破…周りはゾンビだらけ…」
「やるしかないわよ!」
エルザの言葉を皮切りに俺達は一斉に射撃した。
奴は素早く他の枝に飛び乗るとその勢いでこちらに飛び掛かって来た。
…奴のスピードはとてつもなく速く、俺が奴の姿を捉えた瞬間にはすぐ眼の前にまで来ていた…
俺は急いで左手で防御の体制をとった。
…ブォッ!!
「くっ!…」
ガキィィィンッ!!!
スピードのついた奴の攻撃は俺の左爪に当たり、火花と共に金属音に似た音が鳴り響いた…
奴は失敗した事に気付くとまだ浮いている両足で俺の胸を蹴飛ばして距離をおいた。
「…捉えた!」
続いてスティーブが重機関銃で奴を狙うとトリガーを引いた。
弾は左上胸辺りに入り、悲痛な叫びを上げる…
他の皆もその隙を逃さず、集中砲火を浴びせた。
「グアアアアアアッ!!!」
「…効いてるわ!」
「休むな!撃ち続けろ!」
「……!?…ちっくしょ!」
皆が奴に撃ってる中、アレックスはすぐ側まで他のゾンビ達が近づいてるのに気付いて慌ててショットガンを後ろに向けた。
…彼の銃口から大量の火柱が立ち、次々とゾンビ達が吹き飛ばされていく…
いや、正確には吹き飛ぶよりかは砕け散るに近い…
「…よしっ!もう少し…
カチッ!
…くそっ!!」
スティーブのマガジンの弾が切れた。
同じ様に俺らの弾層も調度切れてしまった…
急いでリロードをする…
だがその間に弾幕が切れてしまった為に奴は少し力を溜める様な振りをしてこちらに向かって走り込んで来た。
「みんな分かれろ!」
ジャックの言葉に俺らは飛び込む様にその場から離れた。
そのすぐ後に奴の腕が俺らがいた場所の空を切り裂いた…
「…よしっ!リロード完了!
…エルザ!あの時の様に奴を挟み込むぞ!」
「オッケー!」
俺達二人は素早く起き上がると奴の左右に回り込んで弾を撃ち込んだ。
他の皆はまだリロードに手間取ってる…
だが奴はもう俺達の攻撃ですら堪えられなくなってしまっている様だ…
奴がふらふらと足元をふらつかせ始めたのだ。
既に先程の素早さは消えてしまっている…
…どうやらさっきの攻撃が最後の反撃だったらしい…
俺達は続けて銃撃をした。
「グッ…グアアアアア!!!!」
奴が叫び声を上げる…
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