恋も喧嘩も直球勝負!

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「ぷはっ。だだだだだって!ぷっ、ぷ、ぷろ」 「プロポーズ」 「いやー!何それー!?」 私は光ちゃんの言葉に頭を抱え込んで、机に突っ伏した。 すると横で楓ちゃんがチッと舌打ちをして、忌ま忌ましそうに喋りだした。 「気に入りませんわ、その男。私の美咲ちゃんにガン飛ばしたあげく、汚い手で美咲ちゃんに触れるだなんて。……ごめんなさい、美咲ちゃん。日直さへなければ美咲ちゃんと一緒に登校して、いつもの様に潰し……追い払いましたのに。」 「アタシも今日は寝坊しちゃったしね。ごめんね、美咲。明日からは寝坊しないように頑張るから」 二人はヨシヨシと私の頭を慰める様に撫ででてくれた。 申し訳なさそうに私の顔を覗き込む二人に、私はさっきから気になっている事を聞こうとした。 「あ、あのね」 「美咲?」 「どうかしましたか?」 私は頬がカアッと熱くなるのを感じた。 二人共綺麗な顔だから、こんなに近いと緊張してしまう。 「あのね……プロポーズって、一体何の話なの?」 「「は?」」 うう、ニ人の視線が痛すぎる。 「何言ってんの美咲。あんた今朝校門前で不良にプロポーズされたんでしょ?」 「はあ!?」 「“結婚を前提に付き合え!”て言われて、悲鳴を上げて殴り飛ばして振ったと、風紀委員の真鍋君が教えてくれましたわ。ちょうど違反者を捕まえた時だったから気付くのが遅れてしまったと、申し訳なさそうにしてましたわね」
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