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「ヴェリウス!」
「心配しなくとも全然、問題無いぞセレナ。手出し無用だ」
加勢に入ろうとしたセレナをヴェリウスは余裕めいた発言をして制止して、ヴェリウスはアノンに強烈な回し蹴りをした。
しかしアノンは即座に腕の籠手でガードして防御した。
(何て蹴りだ……!? この男……!!)
ガードしたにも関わらず、ヴェリウスの強烈な蹴りの威力で腕が痺れたものの、アノンはもう片手でヴェリウスの心臓目掛けて手刀突きを行うが、ヴェリウスはそれを空高くに跳躍して回避した。
そしてアノンの腕は、コンクリートで出来た建物にいとも容易くめり込んだ。
「なっ……何て威力……!?」
セレナはその威力に思わず驚いた。
自分に見せたアノンの動きとは大して変わっていないものの、攻撃力が比べ物にならない程に高まっているからである。
「中々面白いシンだな少佐……詳しくは知らないが、大方、体の一部分を大幅に硬質化、そして鋭利化させるシンと見て間違い無さそうだ」
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