1‐3章──王都ラグネルナ

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「まさかお前までもが異能力者だとはな……!!」 「結構強めに撃ったのだがな……タフな男だ」  額から若干、血を流しながらも、案外平気そうにしているアノンを見て、ヴェリウスは感心すると同時に、少し呆れていた。 「しかしあの程度の爆風ではこの程度か。なら──」  ヴェリウスは遂に背中の大剣を引き抜いて、刃先をアノンに向けるように構えた。 「次は大砲でも撃ち込むか」  ヴェリウスが刃先を向けた直後、アノンは高速でヴェリウスの所まで移動し、周りをジグザグに動いて、自身の狙いを定め難くした。  止まっている物や正面から突っ込む物を撃つのは簡単だが、素早く動き回る相手を撃つのは非常に難しいのは当然である。 「一つだけ忠告しておこう……無駄だから止めておけとな」 「ほざけ!」  アノンが一瞬で背後に回り込んだ時、ヴェリウスは── 「言っただろう? 無駄だとな」  背後に回り込んでいたアノンに、既に刃先を向けていた。  アノンがそれに気付いた時には既に遅く、アノンがその場を離れようとした時には、先程とは比べ物にならない爆風が発生して、アノンを遥か後方の建物まで吹き飛ばし、まるで大砲を撃ち込んだような爆風が起こって、建物に大きな風穴を開けた。
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