1‐1章──短気少女と変態青年

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 ストークタウンからラグネルナまでの一本道は、徒歩で早くて三日は必要な長距離で、クリーチャーとの戦闘を加えれば更に長くなるだろう。  この通路には比較的強いクリーチャーはいないものの、旅人にとっては充分の脅威なので、そのクリーチャーの殲滅や安全区域として関所がストークタウンとラグネルナの中間地点にあるのだが、現在はその関所で問題が発生していた。 「もう信じらんない!! どれだけ頭が固いのよ!!」 「しつこいぞお前は!! 今は通せないと何度も言っているだろうが!!」  兵士を相手に怒鳴り散らす皮で出来た茶色のジャンパーに、黒の半ズボン、膝に小刀を付けた黒髪のポニーテールの少女がいた。  少なくとも未成年なのは確定としても、かなりの美少女なのだが、それは今は置いておこう。
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