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「ちょっと何て事してくれんのよ変態!!」
「変態とは失礼な。私はただの変態じゃない、変態紳士だ」
「まず変態の所から否定しろ!!」
関所から少し離れた場所にある林の中で少女は先程の青年の奇怪な行動について怒鳴り散らしているにも関わらず、青年の方は反省の色は全く見られない。
「大体感謝して貰いたいな。怒りに任せたとは言え、もしも小刀に手を当てた行動が見られたら君は軍を敵に回す羽目になっていたのだからな」
「うっ……それは……」
青年の正論に思わず少女は言葉が詰まった。
確かに怒りに身を任せて、小刀で軽く脅すだけのつもりだったが、相手は政府の軍人である。
それが成功、あるいは軍人を倒して関所を通れても、まず政府に“お尋ね者”にされるだろうし、失敗したならば牢屋行きは確実だ。
「そこは……ごめんなさい」
「やはり君はまだ子供だな……大人の世界では謝るだけでは済まないのだよ。相応の謝礼を受け取らねば……」
過ちを認めて素直に謝る少女に、青年は理不尽な言葉を発して、少女を指差した。
指差した方向は……少女の未成熟だが、中々な胸……
「ぱふぱふさせて──」
「死ねェェェ!!」
「ぶふぇぇ!?」
あろう事か、青年は少女の胸に顔を埋めようとする想像以上の変態に少女の怒りの踵落としが青年の頭に直撃して、青年の顔を地面にめり込ませた。
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