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「わたしね……」
ひとしきり怒りを発散し終え、奈緒が急に神妙な顔をした。
「テレビでミソノちゃんがわたしの恋愛について語ってるのを聞いて、あぁ、わたしは恋をしてるんだ、あの人がほんとに好きで好きでどうしようもないんだ、っていう強い気持ちをもっとはっきりと思い知らされたの……」
確かに、他人に言われて初めて実感を持てる場合もある。
こうなったら邁進するしかないぞ!
頑張れ、奈緒!!
「でも……わたし、告白とか、したことないし……思い切って中学校の校門で待ち伏せしようかとか考えただけで緊張して息ができなくなるし……」
うじうじしている奈緒もまた、かわいいものだ。
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