572人が本棚に入れています
本棚に追加
「耳は塞げない。やってる最中だぞ。手を離せないよ。モモが喋らなければいいだけだろ」
「あっ、あっ、あたし、頭が、ぐちゃぐちゃでっ、おかしくなりそうっ! 声を出しとかないと、おかしく、なっちゃうっ!」
俺に抱きすくめられながら、モモは取り乱して手足をバタバタさせた。
それにしても、モモほどのツワモノがこんなになるなんて、よほどのものだ。
もしかしたら……俺が思っているほどモモはすごい人間ではなくて、案外普通の子なのかもしれない。
これ以上モモを恥ずかしがらせるのはかわいそうだ……
俺は殊勝にもそう考え、モモの口をキスで塞いだ。
モモはもう喘ぎ以外の声は発せず、ただ快感のうねりのままに身をゆだね、全身をこわばらせてぴくぴくしたり、骨がなくなったみたいにふにゃ~っとしたりを繰り返した。
フィニッシュの瞬間に、俺の背に回した腕にぎゅっと込めた力の強さを、俺は今でも忘れていない。
最初のコメントを投稿しよう!