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「ほぉ……」
モモは双眼鏡を目に当てたまま、気の抜けたような声を出した。
「何の変哲もない、中学生の少年…………いや……まだ子供だね……背もあたしより小さいんじゃないかな…………。奈緒、ほんとにあの少年でオナニーしてたの?……もしかして、ショタコン?」
モモの素直な感想だ。
モモが俺にも見るようにと双眼鏡をぐいぐい押し付けてきたので、もちろん俺にも興味があるから、恥ずかしがっている奈緒には申し訳ないが見せてもらった。
俺もモモと同じ感想を持った。
激しい成長期にある男子中学生は、大小さまざまな奴らが混在する。
大きい奴になると肉体的にも高校生と比べても遜色ないし、おっさんじみた顔の奴もいる。
だが、奈緒のオナペットは、あまりにあどけなく、幼い。
小学校中学年といったところだ。
大人びた風貌と体を持つ奈緒のイメージと、どうしても結びつかない。
顔だって、特段良くもかわいくもない。
どちらかといえば愚かっぽい。
そんな少年が、ぼけーっと廊下に突っ立っているだけだ。
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