彼は美少年。

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グレーのスーツに身を包み、颯爽と歩く祐ちゃんを、顔を赤くさせながら見る人は数知れず。 その中に、危なげな輩はいないかと目を光らせチェックするのが、私の大切な朝の日課だったりする。 だって祐ちゃんは可愛いのだ。 そこらのアイドルなんかよりよっぽど可愛くて、なんかもう天性の受け素質でもあるのか、襲って下さいオーラがバンバン出ているのだ。 そんな祐ちゃんに手を出そうとする輩は数知れず。 私が中学に入るまではお兄ちゃんが守っていたから良かったものの、 県外の大学に進学したお兄ちゃんに変わって今度は私が守るようになったのだ。 祐ちゃんの純潔は絶対私が守る! 守ってみせる! 完徹三日目だがなんだろうが、必ず祐ちゃんを守ってみせるのだ! 「いや、アンタきもい」 「黙れ、私を寝かせろ」 今日も痴漢から祐ちゃんを守り、帰りの護衛のためにと睡眠を貪っていれば、悪友であるミキが心底気持ち悪そうに呟いた。
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