過去の話

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…更に月日は流れて 祖父・祖母が待ち望んだ長男が誕生しました。 千夜子も結婚して、子供を授かりましたが、女の子でした。 そう、この家に初めての男の子の誕生です。 姉妹にとっては〝おもちゃ〟だったかも知れません。 オムツを替える度に〝触って〟いたようですし… 目に入れても痛くない、誰からも愛され、泣けば誰かが構ってくれます。 まさに【晃義王子】扱いです。 しかし、母にとっては不安でしかなかったようです。 女ばかりの家で育ったため、男の子は欲しくなかったそうです。 そんな母の気持ちとは関係なく、彼は確実に〝ジャイアン〟として育っていきます。
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