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都内某所の駅前交番で
『一番古い佐藤という家は何処ですか?』
と尋ねれば、私の母の実家を教えてくれました。
十年位前まではそうでした。
今は…どうなんでしょうか。
都心に、広大な敷地を持つ地主の家系。
佐藤家は分家になります。
本家は苗字が違くて、少し離れたところに立派なお屋敷があるそうです。
月末から翌月初め頃になると、曾祖母が縁側で、スーツでかしこまった男達から分厚い茶封筒を受け取り、目の前で、その中身の札束を舐めた指で数える姿が見られます。
相手の男は…不動産屋とか、駅前の巨大ビルの経理だったり、百貨店の経理だったりが、場所代を払いに約束の日に現れる。
父が聞いた一言
曾祖母「銀行も信用できない。全部自分で確かめるのが一番さ‼」
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