第1章

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コンコンッ 「どうぞ」 「ギル、こんな朝早くに何のようだ」 シオンはドアを開け、部屋に入りながら言った。 「おはよう、シオン。まあ、座って」 書類の山の正体―…ギルフォード=マーレイ(ギル)はにっこりと笑って言った。 「おはよう!シオン」 「はよ、フェイト」 ソファーには先客がいた。 シオンと同じぐらいの年齢で赤いラインの入った銀薔薇のマーク入りの純白のローブを着た少年。 紅い髪と灰色の目をもつその少年をフェイト=レゴナーグという。 シオンとは幼なじみである。 シオンはフェイトの隣に腰を下ろすと、ギルフォードを見た。 「…さて、シオン。昨日は仕事お疲れ様。例の事以外は何も変わった事は無かったかい?」 「あぁ、大丈夫だ」 シオンが返事をすると、ギルフォードはそうか、と言ってシオンとフェイトをじっと見つめる。 「で?今日呼んだ理由は何なんだ」 「また仕事?朝っぱらからはやだなあ」 そういいつつ、フェイトは楽しそうである。 「そうだ、仕事だ」 「どんな仕事ー?!」 フェイトの目がキラキラしている。 「長期任務だ」 「「え゙、長期!?」」 シオンとフェイトは同時に聞き返す。 フェイトは楽しそうに、シオンは嫌そうに。 .
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