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コンコンッ
「どうぞ」
「ギル、こんな朝早くに何のようだ」
シオンはドアを開け、部屋に入りながら言った。
「おはよう、シオン。まあ、座って」
書類の山の正体―…ギルフォード=マーレイ(ギル)はにっこりと笑って言った。
「おはよう!シオン」
「はよ、フェイト」
ソファーには先客がいた。
シオンと同じぐらいの年齢で赤いラインの入った銀薔薇のマーク入りの純白のローブを着た少年。
紅い髪と灰色の目をもつその少年をフェイト=レゴナーグという。
シオンとは幼なじみである。
シオンはフェイトの隣に腰を下ろすと、ギルフォードを見た。
「…さて、シオン。昨日は仕事お疲れ様。例の事以外は何も変わった事は無かったかい?」
「あぁ、大丈夫だ」
シオンが返事をすると、ギルフォードはそうか、と言ってシオンとフェイトをじっと見つめる。
「で?今日呼んだ理由は何なんだ」
「また仕事?朝っぱらからはやだなあ」
そういいつつ、フェイトは楽しそうである。
「そうだ、仕事だ」
「どんな仕事ー?!」
フェイトの目がキラキラしている。
「長期任務だ」
「「え゙、長期!?」」
シオンとフェイトは同時に聞き返す。
フェイトは楽しそうに、シオンは嫌そうに。
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