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シオンとフェイトが連れて来られたのは…
「理事長室?」
「あぁ。…理事長、二人を連れて来ました。」
ドアをノックして理事長室の中に呼びかける。
すると中から、どうぞ、と返事があった。
リョウはドアを開け中に入る。
シオンとフェイトも続いて中に入った。
「ブライン先生ありがとうございました」
威厳のある机の向こう側に腰掛ける女性は、有無を言わせぬ声でリョウに言う。
それが分かっているのか、リョウは失礼します、と言って、チラッとシオンたちに一目置いて出て行った。
目の前の女性はそれを見届けたあと、シオンたちの方を向いた。
「初めまして、私がここの理事長である、メアリー=アトリックスよ。二人ともそこのソファーに腰掛けて」
理事長もといメアリー=アトリックスは20代前半で若く、深緑色のふわっとしたロングヘアーに同じ色の切れ長の目が特徴的な女性だ。
凛とした声には有無を言わせぬ威厳があり、彼女の美しさを一層際立たせている。
シオンとフェイトがソファーに腰掛けると、メアリーは指を鳴らした。
カチャ、と音が鳴ってシオンたちの目の前のテーブルに紅茶が出てくる。
「どうぞ、飲んでいいわよ。……さて、取り敢えずお二人は銀薔薇所属の舞姫と銃士でよろしいですね?」
急に口調が変わったメアリーに、二人は別段驚いた様子も無く頷いた。
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