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「ごめんなさいでした」
「全くだ! 大体なぁ、人様んちの物は壊しちゃダメだっての――」
少女三人をリビングに連れて行き、正座させたのが約一時間前。
それから今に至るまで長々と幸斗は説教していた訳だ。
ロボットに。
「どうしてくれんだよ、ドア直す金は流石に持ってねえぞ」
深いため息をつきながらソファにドッと座る幸斗の視線は横、廊下の先にある玄関だった場所に向いていた。
そんな時、金髪のポニーテールの少女が「あの~」と、申し訳無さそうに手を上げた。
「……なに」
「その、玄関を壊しちゃったのは本当にごめんなさいでした。
あの、玄関直したら許してもらえますか?」
「……そりゃ直んなら許すが……あれは無理だろ、壁までえぐれてんだぞ、金具外れた位ならどうにでもなるんだろうけど」
「ちょっと待ってて下さい、すぐ直しますから!」
幸斗に許すと言われた途端、ポニーテールの少女は玄関へと駆けてく。
その後ろ姿やたたずまいは、その辺の子供となんら変わりなく見えるから困ったものだ。
少し心配になり幸斗も玄関に足を運ぶ。
その後ろを残りの2人がついてくる。
まるでひよこか子猫のようだと幸斗は感じていた。
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