少女達との奇妙な共同生活

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「いつまでも‘君ら’とかじゃ呼び辛いな、名前とかあるのか? 君らは」 玄関が元どおりになりすっかり機嫌を直した幸斗。 そんな幸斗がソファに三人を座らせ、自分は対面の床にキッチンの椅子を置いて座ると、そう切り出した。 まだ少し祖父に対しては憤りを感じてはいるが、この少女達に恨みは……まあ無いだろう。 幸斗は三人がロボットだという事も忘れる程、人間にしか見えない少女達らの返答を待った。 そして一番最初に口を開いたのは、桃色の髪でサイドテールの少女だった。 「じゃあ私から! 博士から与えられた個体名称は桜(さくら)です!これからよろしくお願いしますマスター!」 手を上げハキハキ、笑顔で答える桜。 それだけ言い終わると、桜は視線を、横に座っていた青い髪のツインテールの少女に向けた。 「個体名称、楓(かえで)、何かと粗相があるかもですが、以後よろしくお願いします」 幸斗が受けた印象では桜と違い、楓は控え目でクールな印象だ。 そんな楓が口を閉じるのと同時に、最後に金髪でポニーテールの少女が口を開く。 「最後に私ですねぇ、博士から与えられた個体名称は椿(つばき)ですぅ、ふつつかものですが、よろしくお願いしますマスター」 「君ら本当にロボットか?」 幸斗がそう言うのも頷けなくない。 ロボット、ガイノイドというにはあまりに人間くさく、個性がありすぎるのだ。
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