白い国からの少女

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「ここの部屋を使ってね」  部屋にはベッドとクローゼット、それに封を切ってない組み立て式のカラーボックスの入った段ボールがあるだけだった。  四方を囲むベージュの壁には窓以外何も無くあっさりしていた。 「ベッドとクローゼットと作ってないボックスだけだね」 「こ、これでも部屋の掃除したんだよ?」 「嘘だよ、ありがとう。ベッドも用意してくれたんだもんね」  ピョンとベッドに寝転ぶ。  う~ん、と手足を伸ばす。 「ドレスのままじゃ皺になっちゃうよ?」  段ボールを開封し板材や説明書や小さな部品が入った袋を取り出す 「あ、手伝う!!」 「なら一緒に組み立てようか」 「うん!!」  まるでプラモデルでも作る男の子の様にキラキラした目でいる。 「じゃぁ早く組み立てて何処かに早い夕飯を食べに行こう」 「何処に行くの?」 「美味いパスタ屋さん」
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