犠牲

1/5
前へ
/35ページ
次へ

犠牲

僕はその方法にすることにした。 人を殺さなければ僕は消える………。 僕は生まれてからこれまでに人を傷つけたことすらない そんな僕に人を苦しめたり出来るのだろうか……。 とその前に友美さんに一つ聞かなきゃ 「4つ目は何ですか?」 と僕は一応4つ目の方法を聞いた。 「4つ目は、私達みたいな死ぬ前の姿をした魂を魂精算所でコインみたいな魂にしてもらい支払う」 僕は一瞬最悪な事を想像した。 友美さんの魂を支払えば助かるんだ。 だがそんな事出来るわけがない、ここまで良くしてもらったんだから………。 僕は最低だ。 と自分を責めて下を向いている僕に友美さんは 「大丈夫。その方法は両方の許可がなければ実行出来ないから純は襲われたりしないよ」 とニッコリ微笑み言ってくれた。 そんな事じゃないんだけどなぁと思いつつ 「良かったぁ」 と安心したフリをした。 「今日は疲れたでしょ、もう寝よっか。」 と友美さんは僕の背中をポンと叩きながら言った。 よく見たら周りはもう真っ暗で空には月が顔を出している 僕は 「はい」 と答えたら友美さんが 「じゃあ私家に帰るね」 と言った。 ん…と思い僕は聞いた 「家ですか?」 と聞く僕に 「うん。私は寝る時だけ家に帰るの。」 と友美さん 「何でですか?」 と僕 「何でだろ、多分私はまだ家族の事が忘れきれないから。」 と友美さんは悲しそうに答えた 「じゃあ何でずっと家に居ないんですか?」 と僕は感情的になり聞いたら、友美さんは下を向き悲しそうに言った 「じゃあ何で純は家を出たの?ずっと居ると辛いからでしょ。私だってずっと家族と一緒に居たいよ、だけど生きている人は死んだ人を忘れたく無くても忘れるものなの、自分の事を忘れられていく姿を私は見たくないの。悲しくなるからこんな事言わせないで」 と怒鳴り涙を流しながら僕の前を去っていった……。 多分とても家族が好きだったんだ…… もしも明日会ったら謝らなきゃ……。 と考えながら僕は家に帰って行った……。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

52人が本棚に入れています
本棚に追加