36.お礼は要らない

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黒服の男達は既に全員パトカーに乗せられ――。 一台ずつ杉崎湾を後にし始めた所だった。 「おかしいんだ」 「おかしいって……何がだよ」 「だからさっきも言っただろう」と漣は翔太を振り向く。 「アイツ等の証言だ」 「だから、その証言の何処がおかしいんだ?」 「アイツ等が警察に証言していた俺達が戦った相手の名前だ。 アイツ等は四つの名前を証言したが……」 漣は言った。
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