マーメイドプリンセス①

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「ちょっΣブラッド!?」 「ん~?何だよ」 慌てるティアを気にもせずブラッドは、彼女の首筋に顔を寄せたまま、不機嫌そうに返事をした。 「“何だよ”じゃなくて、離して!!」 「えー…なんでだよ?……別にいいじゃねーか、何か減るもんでもねぇし」 「いや、私の精神力が羞恥で、今も確実に擦り減っていってるから!!」 ティアがブラッドに対して、全力でツッコミを入れた。 すると、ブラッドは不満たらたらの顔で、彼女を真っ正面からジッと見つめた。(かなり顔の距離が近い…(笑)) 「ほー、自分から抱き付いてきたのにそんな事言うのか?(ムスッ)」 「あぅ、だってしょうがないじゃん!ネコ怖かったんだもん!!」 ブラッドの問いにティアがうなだれ、泣きそうになりながら答える。 すると、彼はそれに対して、意地悪な笑みを浮かべて、更に追い打ちをかけた。 「それはしょうがないが、俺はしっかり忠告しただろ?……それに、ティアのアノ抱きつきという名のタックルは結構効いたなぁ…(黒笑)」 「うぅ、ゴメンナサイ(泣)でも、わざとじゃないもん!」 「……ま、許してやるよ。しばらくこのままの体勢でいたらな(笑)」 ブラッドの提案に、ティアは赤くなり、すぐにバッ、と顔を背けた。だが、しばらくすると、彼の方をチラリ、と伺うように見た。 そして、諦めたように軽く息をつくと、顔を背けたまま、口を開いた。 「本当にそれで許してくれるなら……いいよ、別に」 ティアの返事に、ブラッドはよくない笑みを浮かべていた事に、彼女は気付かなかった。 そして、ティアはこの時の事を、すぐに後悔することになるなど知るよしもない。 あとがき→
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