Introduction

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今まで籠っていた音が、はっきりと聴こえるようになる。 俺が室内へ入ると、今まで演奏をしていた人たちが演奏を止めた。 そして、視線が俺の方へ向く。 「君、新入生?」 「あ……、はい。雨宮慧介と言います」 ギターを演奏していた女子が、話しかけてきた。 それに便乗するようにベースを演奏していた女子も。 「雨宮……?なんか、聞いたことあるような名前……音楽経験は?」 「えっと、ドラムを少々」 「ドラム……やってみる?」 ドラムをしていた、気の弱そうな女子が、ドラムの椅子から立ち上がり、俺に場所を譲る。
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