混沌の霧

14/21
前へ
/92ページ
次へ
「田宮。携帯持ってきたか」 「うん。ちゃんと持ってきた」 スッとポケットから取り出す。 それを剣次くんが 私から無言で取った。 「あっ!」 「ちょっと待て、いまアプリを 探してるから。 あ・・・暗証番号は何番?」 「え・・・」 「何番?」 「え・・と・・・615428」 あんまり教えたくなかったな・・・後で暗証番号 変えとかなきゃ。 ・・・・・・携帯も 不思議なことに常に 圏外なのに、真実掲示板の ホームページは見れるし、こっちの世界にいる 人同士は電話、テレビ電話、メールなどができていた。 「これ」 数分待つと、剣次くんは 携帯に見せてきた。 携帯画面には 地図が表示されていて 現在位置を示している。 「ここの地図があるの?」 「あぁ一応。 建物とかは 崩れて通れないとこも多いけどな」 「おぃ。一条、香織ちゃん、いくよ」 軍服を着た 女の人が遅れて歩いている 私達に声をかけてくれた。 「は・・はい!あ・・・・あのー・・」 「・・・・なに?」 「名前を聞いてなかったですよね」 「あっ!!ごめんごめん!・・さっき言い忘れてた。 私は青梅 凛(アオウメ リン)。凛でいいからね!」image=364334343.jpg
/92ページ

最初のコメントを投稿しよう!

246人が本棚に入れています
本棚に追加