赤い輝き

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曇り空のした。 私と剣次くんは 高層ビルの建ち並ぶ道を 800mほど進んだ。 見渡す景色は私達のいた街並みが、植物で覆われたような場所だった。 ・・・なんか・・・凄い・・ 現実ならあり得ないことだけど・・・でもこれ やっぱり現実なんだよね・・・ 何度も現実だと理解したはずだけど 心のどこかに夢かなにかだと 割り切れてきれていないのかもしれない・・・ 陥没した道や、崩れたビルで進めないような道も 剣次くんはコンクリートなどの 瓦礫の上をどんどん進む。 「大丈夫か、ほら・・・まだあの向こうの でかい看板が付いてるビルまでいくぞ」 剣次くんの手に掴まり、指差す方向をみると 黄色い看板が遠くに見える。 「ハァハァ・・・まだ遠いね・・・。剣次くんは大丈夫?」 「まぁな・・・いくぞ」 長かった瓦礫の山を越え、やっと平らな道になったと思った瞬間。 『ピー・・おい、凛!、ハァ・・ハァ・・ヤバい、ッ・・・犬だ! しかもかなりの数群れていやがる!』 『犬が!?・・・稲村!・・・他のメンバーは!?』 「剣次くん!・・・大丈夫なのかな!?」 不安と恐怖で身体中に冷や汗が出てきた。 『・・・おい、稲村!大丈夫なのか!?』 『・・全員大丈夫だ。 犬がいた痕跡があったから 周りを警戒していたおかげで、犬が気付く前にとりあえず安全確保した二階堂ビルにまで戻ってこれた。 犬が入ってこれないようにしてな』 『良かった!、とりあえず最優先でもう一度ビル内の安全確認を四人でして! さっき確認したみたいたけど、まだボルターいる可能性があるから!』
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