偽りの人

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『凛さん!早く屋上に!・・・』 私と凛さんが確認を終え、四階に向かう 階段を進む途中、白木さんから無線が入った。 「どうしたの!?」 『呪呪人(ジュジュビト)です』 凛さんはその呪呪人と聞いた瞬間、階段を二段飛ばしで走りだし 私も後を追った。 階段を登り、ドアを開けると 剣次くんと白木さんが同時にこちらを向いた。 「どこ!?」 「こっちです」 白木さんがいるところに凛さんが近寄り、双眼鏡をポーチから取り出し、慎重に外を見る。 私は剣次くんの方に近付いていった。 「剣次くん・・・」 「・・・・・田宮、静かにこっちに来い」 剣次くんの顔だけでなく、凛さんの表情も険しくなっていた。 私は無言で頷くと、剣次くんは凛さん達と反対方向の端に移動し 剣次くんは外を指差した。 私はその呪呪人(ジュジュビト)という存在が気になり、迷わず外を覗いた。
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