1人が本棚に入れています
本棚に追加
「もうすぐ夏休みだな~」
下界を見飽きたのか、キョウが頭をかきながら部室に入ってきた
白いシャツが水滴のように太陽光を反射させて眩しい
「そーだな」
「はやく遊びにいきてーな」
「そういや近場にプール出来るんだって」
「お、じゃあ三人でいくしかないじゃん」
「言うと思ったー」
「なんだその言い方ー?おれらと遊びたくないの?」
「そんなことねーけど」
「ですよねー」
おれらと居たら絶対楽しい、と豪語するキョウは畳んであったパイプ椅子に膝を立てて座る
「去年はあんまり楽しめなかったから今年こそ満喫するんだー」
「去年なんかあったわけ?」
「まーね。大人の事情ってやつ?」
「ふうん」
去年の双子を俺は知らないけど、無理に尋ねるようなことはしない。
誰だって詮索されるのは嫌いだろうし俺だって嫌だ
だから俺は向こうから言うまで待っている
「んでもプールか…」
「ん?」
「ソウはあんまり胸がないから嫌がるかもなあ」
「おいおい…」
「だっておれと同じくらいだぜ?まな板じゃん」
「隣のクラスの吉岡さんはでかいよな」
「吉岡?…ああ、あいつか」
吉岡さんは隣のクラス、ソウと同じクラスの女子で長い黒髪にメガネというおとなしそうな人なのに胸はやたらと大きい
乳の大きさと人気度はそれなりに比例していて、俺のクラスでも人気はある
「お前はでっかいのがいいわけ?」
最初のコメントを投稿しよう!