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私の恐れていた事にはならなかった…
彼はショックを受けて…
心配してくれた…
『終わりにする?』と
ハッキリと聞く勇気はなかった…
でも、付き合いはそのまま続いた…
一番嬉しかったのは…
私が病気になる前と…
病気の事を打ち明けた後と…
彼の私に対する接し方が変わりなかった事…
周りの友人、職場の人、妹たち…
全ての人が腫れ物に接するようになっていたから…
勿論、その人たちは本当に私の事を心配してくれてるからこそだと、わかってる…
でも、自分の中で病気であるという現実から…
逃げていたかったからか…
彼の変わらぬ態度が嬉しかったんだ…
事実、最近でも彼は
『こうして会ってても病気だと信じられない』
って言ってる…
寂しいのは…
話の流れで仕方なく私の身体の話になる…
彼に《病院に行った》とか
《輸血したんだ~》とか
治療の話をしても、聞き流される…
面倒なんだとはわかってるけど…
あからさまに生返事になり、《聞きたくない》という気持ちが声に出てるのを隠そうともしない…
これ以上望んではいけないんだ、私…
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