彼はどこ?

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「・・・何これ?」 今目の前にあるのは料理。まごうことなく料理。 しかめ無駄に旨そうな料理。 「・・・だ、誰かいるの?」 そう言ってはみるものの、やはり部屋からは声はしない。 「お、おかぁさん?おとうさーん?」 次第に怖くなって、私は恐る恐る部屋という部屋を確認する。 だが、やはり誰も居なかった。 両親が勝手に作って帰ってしまったのだろうか? そう思い、受話器に手をかけた。 プルル・・プルルと聞き慣れた音がきれると、母親の声が聞こえてきた。 「あ、おかぁさん?」 『あら、どうしたの?』 あたしは願うように聞いた。 「あ、あのさぁ。・・・あたしの飯用意してくれたの、おかぁさん?」 お願い、どうかはい、って言ってーー!(汗) だが、母から出た言葉は私の期待を容赦なく裏切った。 『?なんのこと?』 気味の悪い空気を感じずにはいられなかった。
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