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忠興
『き、気は確かでございます
か!?』
利綱
『今言った通りです。私は今こ
の瞬間よりキリスト教に帰依
します!』
忠興
『分かっているのですか!?先
日畿内でキリスト教を信仰す
る者が弾圧されたばかりなの
ですぞ!?今、帰依しては秀
吉様に反旗を翻すようなもの
です!』
確かに最近になって秀吉のキリスト教弾圧が厳しくなりつつあり、秀吉に対し激しく抵抗したキリシタン大名の一人が処刑されたという事は周知の事実だった。
無論、そんな事は利綱は重々承知していた。
小町
『無駄だよ、忠興さん。お兄さ
んの目を見てよ』
忠興は小町の言われるがままに利綱の目を見た。
すると以前とは明らかに違う目力、忠興はそれを見てこれ以上の諌めは無駄だと悟った。
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