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利綱がキリシタンとなってから数日後、この事実は秀吉の耳にも入っていた。 秀吉 『ぬぅ!利綱め!一体、どうい  うつもりじゃ!』 官兵衛 『秀吉様、ここは利綱の元へ使  者を出し事の真偽を確かめる  のが肝要かと』 秀吉は官兵衛の言を聞き入れ、すぐさま使者を出した。 それから三日も立たぬうちに、使者が利綱の元へ到着した。 利綱に使者が問いただすと、キリシタンになったことは認めたが秀吉様へ反抗する気はなく忠誠を誓っていると返した。 秀吉は、旧知の仲の前田利家と共に茶をたしなんでいた。 そんな時、使者が返事を持ち返ってきたのだ。 秀吉はこの返事に怒り、前田利綱討伐命令を出した。 しかし、そこに居合わせて事の次第を知った利家が必死に秀吉を止める。
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