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凛は、優しいわね。人の事で悲しい顔をできるなんて。
「それで、一ヶ月くらいたったかな。異変が起こったの。
まずは大雨。そして日照りが続いた。村の作物が育たなくなったの。作物が育たなくなって、生計を立てるのが難しくなった村人は、これを誰かのせいだと決めつけようとした。で、私のせいになったの。
『悪魔の堕とし子が、私達を殺そうとしている』ってね。
そして、山の神に、『どうか我らを御救い下さい』って、生贄を差し出した。
――その生贄が、私。
私は山の奥にそびえる千年樹に縛り付けられ、神の生贄になった。でも、村人はただ私を殺したかっただけなんだと思う。私は村人を憎んだ。怨んで、怨んで、怨んで、怨み続けて一週間がたった」
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