第四章

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 そこで、凛が声を上げた。けれど気にせずに、続ける。 「ほら、私が千年樹に縛られて一週間、ずっと村人を怨み続けてたでしょ?  百六十八時間。一万八十分。六十万四千八百秒。ずうっと怨み続けてたから、その想いが『呪い』となって、村人達を襲ったの。  『神』は私を永く生きられるようにした。村人を呪い殺した罪は重い、だから償えって。そしてこれが――」  と、左手を埋め尽くし、背中をも埋め尽くして右腕の肘までに広がっている紋様を指さす。
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