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─甘くは無い…というのは、二人の両親に挨拶するって事。
両親に、一緒に暮らします、結婚したいです。って話すんだけど…。
初めての私にとってはかなりの緊張感。
(…だって和真の両親に言うんだよっ!?怖ぇ~だろ!絶対拒否られる~!)
そんな感じに里咲は焦りを隠せていない。しかし、反対に和真は冷静
「…ってかまじ怖くね!?やべ、俺やっぱ挨拶行くの辞めよっかな」
…では無かった。今にも逃げだしそうなぐらいの和真。
(いやいやいや。
挨拶行かないと結婚できないし……)
って事で里咲は立ち上がる。
そしてガッツポーズをし、気合いを入れて無理矢理和真を車の運転席側の椅子に座らせた。
里咲も助手席側の椅子に座り、数秒立つと和真の態度は急に冷静になって、静かに車を走らせる。
(えっと、どうやら私の家の方向じゃない…か…ら…。
もしや和真の実家!?
いきなりかよ!!
ってか普通最初は私の家じゃないの!?)
と心の中で叫ぶ里咲は少し戸惑いながらも
(…まいっか。最終的にはどっちも行くんだし)
と半分諦めて左を向き、たびたび変わる景色を見つめた。
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