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すると、未空がありさ達とすれ違いざまに教室に入ってきた。
「いやぁ、トイレ行くまで迷っちゃってさ。大変だったわ。ごめん結城」
「ううん、別にいいって!…つかいい加減道覚えろし」
「あはは…頑張る。よし、帰るか!じゃあね!みんな」
「「ばいばーい」」
自転車で30分、未空の家へ到着するや否や、結城は未空より先に家へ入っていく。
「あ、鍵閉め忘れてた…!!」
「ただいまー!」
「おかえり…って、あんたの家じゃないでしょ」
結城はお構いなしに、ずかずかと進んでいき、未空の部屋へ入ると、ごろん、と寝転がって大きくため息をついた。
「ふぃー、疲れたぜー」
「ふふ、体力ない~」
「だってもう十六歳だもーん」
「まだ若いだろ!」
「もう、あたしゃぁ若くないよう…」
「あはは!」
「あ、ちょいちょい」
いつものように談笑していると、いきなり結城が未空に正座して座るように促した。
何かと思いながらも素直に従うと、未空のふとももに頭を乗っけた。
「ちょっと…なにしてんの」
「膝枕☆」
「膝枕☆……じゃあないでしょ!どけ!」
「え~~。未空のふともも気持ちいいだもん」
いやいや、と未空の太ももにスリスリ顔を擦る結城。
「ちょ、ばかっ…くすぐった…ぁ」
「未空は全部柔らかいなぁ」
ニヤニヤと厭らしい笑みを浮かべ、そのままの体制で腕を伸ばし服の上から胸を揉みだした。
「ふ、…ぁ…んっ!」
「あれ?顔真っ赤。感じ「、調子のんな!」
「いたッ!?グーで殴るなよ~」
「…だだだって調子乗るからっ」
(くそぅ…声出しちゃった…!!恥ずかしい…。でも不思議と嫌だって訳でもない気がしないでもない)
「でも気持ち良くなかった?」
「、」
そう訊いてきた結城の表情が真面目だったので、ドキリとした。
「ね…?未空…あのさ…、あたし」
にゃぉ~ん!
「っ!?」
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