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マコトが家についた頃には、茜色だった空も薄暗くなり、外灯もまばらに点灯していた。
家といっても市営のマンション。
りっぱな門構えなど無い。
そこの1階にある共用の水洗い場で靴と顔を洗い、顔から少しにじんでいた血を拭いた。
そして、マンションの2階にある 201 と書かれた玄関をガチャッと開ける。
「ただいま」
「おう、くそ兄貴おかえり」
妹が返事をする。
(…いや、さっきまではクソ付いた兄貴だけど…)
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