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「シュウ様、そんなにうれしいんすか?」
取り巻きの中の下品な顔をした盗賊風な男が声をかける。
「当たり前だ。完全体ではなくなったが、この杖との契約条件が完了し、この軍勢を作れたのだ。
もはやこの地に私に勝てる者などいない。」
盗賊風の男は、さもありなんと大げさに相槌を打つ。
「しかもこれから目指す首都カーバインの途中にあるトリアウトの町には、その昔この私に手を上げ、罵倒した男がいる。」
周りの手下達も耳を貸す。
「…まぁ今や奴も、動くことすら叶わないがな。」
大将格の男は、これからの事を考えて笑みが止まらない。
右手に持った、リングが欠けた【征服の杖】を眺め、彼を思う。
(くっくっ… ジースめ、会った時にどんな顔をするだろうなぁ… くっくっく)
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