序章 ただ一人の騎士団

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     そんな思考をした途端、彼の手にした銃を握り締める力が増す。    身を翻すわけにはいかない。    今戦えるのは自分ひとりだということを、彼は十分理解している。      そしてマコトは、装備の最終確認をする。      背中には  海上自衛隊正式採用  【89式小銃】    腰には  こちらも自衛隊正式採用  9mmパラベラム弾を放つ  【SIG SAUER P220】    全身には【防刃チョッキ】と【各種手榴弾】      そして今、ロシア製消音狙撃銃 【VSS】 を手に持ち茂みに伏せた。      (母さん… カナミ…   死んだらごめんな)      銃のスコープから敵を眺め、陣形の中心、大将格がいるその一角に、決意の一発を放った。    
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