デビュー

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この時のアタシにはNo.1なんか興味なかった。     ただお金がいっぱい貰えるなら頑張るしかないって思っただけ。   「ここの衣装は毎日自由に着てもらっていいですよ。 控え室はこっちです。」     アタシは別の部屋に案内された。     「今夜は美咲さんのヘルプについていだだきます。 No.1の接客勉強になりますよ。」     だからNo.1なんて興味ないって!     部屋に入ると何人か女の人がいて着替えや化粧をしていた。     みんなモデル並みに綺麗でスタイルも良い。     アタシは一気に不安になった。     アタシには無理だ…   この人らとはレベルが違いすぎる。     部屋の入り口で茫然と立ちすくんでいると、ひとりのホステスがアタシに気付いた。     「あなた新人さん? 私も先週入ったばかりの新人なの。 ナオミと言います。よろしくね。 年はいくつ?」   「じゅ、18です。」   「私よりひとつ下ね。仲良くしましょう。」     ナオミさんの声かけでアタシの緊張の糸はほぐれた。     この時のアタシはこの女の園に仕掛けられてる罠のことなんて想像もしてなかった。
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